ゆるふわな君の好きなひと
わたしの返事、聞くつもりあったんだ。
わたしがすぐに返事しなかったから、告白自体なかったことにされたのかと思ってた。
でも、改めて聞いてくるってことは、あの告白は冗談でも気まぐれでもなくて、本気ってこと……?
呼吸が乱れそうになりそうなほど、心臓がドクドクとなる。
シンキングタイムなんて与えられなくても、わたしの由利くんへの気持ちは明白だ。
「タイムリミットは、おれが片付け終わらせて校門に行くまでね。そのときに返事ちょうだい」
由利くんが、わたしを見上げてにこっと笑う。
さっき告白されたときはすぐに返事ができなかったけど、今度はぎこちなくも、ちゃんと頷けた。
心を落ち着かせて、由利くんにちゃんと返事する。
由利くんの目を見つめ返しながら、そう決めた。