幼なじみが愛をささやくようになるまで〜横取りなんてさせてたまるか〜
「ドキドキしたね! 今回映画館で観て正解だよ。家で見るのとは迫力が違った」
私は映画館から出ると興奮して楓ちゃんに話しかけた。
「本当だな。前作が最高に面白かったから今作はどうなのか心配だったが面白かった」
楓ちゃんも目が笑っていて楽しかったことがわかる。
楓ちゃんは大人になってポーカーフェイスになったけど昔から楽しい時に目尻が下がるのは変わらない。
私にとって見逃せないポイント。
すでに13時を過ぎており、お腹が空いて来た。
「楓ちゃん、お腹すいたね! 映画代のお礼に私がご馳走するよ。昨日も美味しいお寿司をご馳走になったし」
「ひまりにおごってなんてもらえないよ。気持ちだけで十分。何か食べにいくか」
楓ちゃんはなぜか私の肩に手を回し、くっつくように歩き始めた。
陽ちゃんは時々こうしてくっついて歩いたり、じゃれ合うことが多いから気にしたことがなかったけれど楓ちゃんがするのは初めて。
楓ちゃんの顔を見ることができず、私は動揺を隠すように早口で話し始めた。
「楓ちゃん、私パスタが食べたい! デザートも食べたい。パスタは寒い時はクリーム系だよね。それにさ……」
「はいはい。お腹減ったのはわかったよ。そんなに慌てるな」
楓ちゃんは肩を抱いたまま駅の反対側にあるイタリアンに入った。
楓ちゃんに昔一度だけ連れて来てもらったお店で店主がイタリアで修行してきたらしく本格的な味が楽しめるお店だった。
楓ちゃんがどうしてこんなオシャレなお店を知っているんだろうと思うとなんだかモヤモヤしたのを思い出した。
ランチタイムを少し過ぎており、私たちは窓際のテーブルへすぐに案内された。
「ひまりはクリーム系だっけ?俺はペスカトーレにするよ」
私はメニューを見ていつも悩んでしまう。
楓ちゃんがトマト系のペスカトーレを選んだのを聞いたらトマト系を食べたくなって来た気がする。
ずっと見ていたら楓ちゃんはクスクスと笑い出す。
「トマト系も食べたくなったんだろ? シェアしたらいいよ。ひまりは相変わらずだな」
確かに小さな頃から楓ちゃんの食べるものが美味しそうでよくシェアしていた。
子供扱いされて悔しいけど、でもシェアしたら2つの味が楽しめるからつい楓ちゃんの提案に頷く。
「楓ちゃんも相変わらずだね。私が悩んでるといつもシェアしてくれるもんね。ポルチーニ茸とベーコンのクリームパスタにしてもいい?」
「ひまりの好きなものでいいよ」
楓ちゃんは店員に合図を送り、オーダーをする。そのスマートな動作に楓ちゃんは大人だと改めて感じる。
パスタが届くと取り分けてくれる。
「ほら、温かいうちに食べるといい。このガーリックトーストも美味しいから食べてみて」
私の目の前にパスタだけでなく、サラダやパンも取り分けられテーブルがいっぱいになった。
こんなに食べられないと思ったけど楓ちゃんはどんどん空にしていき、あっという間になくなってしまった。
私も美味しくて食が進む。
食べられないと思っていたのに最後、デザートまでいただいて私のお腹は満腹になった。
私は映画館から出ると興奮して楓ちゃんに話しかけた。
「本当だな。前作が最高に面白かったから今作はどうなのか心配だったが面白かった」
楓ちゃんも目が笑っていて楽しかったことがわかる。
楓ちゃんは大人になってポーカーフェイスになったけど昔から楽しい時に目尻が下がるのは変わらない。
私にとって見逃せないポイント。
すでに13時を過ぎており、お腹が空いて来た。
「楓ちゃん、お腹すいたね! 映画代のお礼に私がご馳走するよ。昨日も美味しいお寿司をご馳走になったし」
「ひまりにおごってなんてもらえないよ。気持ちだけで十分。何か食べにいくか」
楓ちゃんはなぜか私の肩に手を回し、くっつくように歩き始めた。
陽ちゃんは時々こうしてくっついて歩いたり、じゃれ合うことが多いから気にしたことがなかったけれど楓ちゃんがするのは初めて。
楓ちゃんの顔を見ることができず、私は動揺を隠すように早口で話し始めた。
「楓ちゃん、私パスタが食べたい! デザートも食べたい。パスタは寒い時はクリーム系だよね。それにさ……」
「はいはい。お腹減ったのはわかったよ。そんなに慌てるな」
楓ちゃんは肩を抱いたまま駅の反対側にあるイタリアンに入った。
楓ちゃんに昔一度だけ連れて来てもらったお店で店主がイタリアで修行してきたらしく本格的な味が楽しめるお店だった。
楓ちゃんがどうしてこんなオシャレなお店を知っているんだろうと思うとなんだかモヤモヤしたのを思い出した。
ランチタイムを少し過ぎており、私たちは窓際のテーブルへすぐに案内された。
「ひまりはクリーム系だっけ?俺はペスカトーレにするよ」
私はメニューを見ていつも悩んでしまう。
楓ちゃんがトマト系のペスカトーレを選んだのを聞いたらトマト系を食べたくなって来た気がする。
ずっと見ていたら楓ちゃんはクスクスと笑い出す。
「トマト系も食べたくなったんだろ? シェアしたらいいよ。ひまりは相変わらずだな」
確かに小さな頃から楓ちゃんの食べるものが美味しそうでよくシェアしていた。
子供扱いされて悔しいけど、でもシェアしたら2つの味が楽しめるからつい楓ちゃんの提案に頷く。
「楓ちゃんも相変わらずだね。私が悩んでるといつもシェアしてくれるもんね。ポルチーニ茸とベーコンのクリームパスタにしてもいい?」
「ひまりの好きなものでいいよ」
楓ちゃんは店員に合図を送り、オーダーをする。そのスマートな動作に楓ちゃんは大人だと改めて感じる。
パスタが届くと取り分けてくれる。
「ほら、温かいうちに食べるといい。このガーリックトーストも美味しいから食べてみて」
私の目の前にパスタだけでなく、サラダやパンも取り分けられテーブルがいっぱいになった。
こんなに食べられないと思ったけど楓ちゃんはどんどん空にしていき、あっという間になくなってしまった。
私も美味しくて食が進む。
食べられないと思っていたのに最後、デザートまでいただいて私のお腹は満腹になった。