幼なじみが愛をささやくようになるまで〜横取りなんてさせてたまるか〜
ひまりは見る見るうちに大きくなっていった。

子供の俺たちが見てもわかるくらいにひまりはどんどん大きくなっていった。

久しぶりにうちへ遊びに来るとゴロゴロと転がりながら移動している姿に驚いた。
次に来た時はお菓子を食べていたし、その次はハイハイしていた。
保育園に行っている間にひまりはどんどん大きくなっていて俺たちを追い越すんじゃないかと思った。
ひまりは歩き始めると俺たちを見て「あー」といい呼び寄せるようになった。
俺たちが手を繋いであげると笑いながらトコトコと歩くようになってとても可愛かった。

ようたん、ふうたん、と呼び俺たちの後ろを追いかけて歩くようになると俺たちは可愛くていつも連れて遊び歩いた。

あっという間に小学生になり、ひまりは1年生、俺たちは4年生になった。
体が小さいひまりにとって、ランドセルがあまりに大きくてかわいそうになり俺たちは何度も荷物を持ってあげた。
ひまりは俺たちにとって実の妹のような存在だ。

何かあるたびにずっと2人で守ってきた。
ひまりは守るべき存在だと知らず知らずのうちに自覚していた。
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