復活の村
帰省
カフェから眺める外の景色は夏色が濃く、行き交う人々は暑さで額に汗をにじませている。


上着を脱いだサラリーマンはシャツを背中にベッタリと張り付かせているし、OLはハンカチで汗を拭い続けている。


空には雲ひとつなく太陽が容赦なく照りつけて肌を焼いているのがわかった。


こんな調子じゃ、もうカフェから出られないな。


そんな風に考えていたとき、前の席に座っている恋人が話を切り出した。


「今度のお休みは、うちの家に来ない?」


そのセリフが意味しているものをすぐに理解して、僕は恋人のヒトミへ視線を向けた。


ヒトミはほんのりと頬を赤く染めていて、僕の返事を待っていた。


2つ年下で今23歳のヒトミと出会ったのは大学時代だった。


同じスキー部に所属することを決めたヒトミと新歓コンパで初めて出会い、その初々しさと可愛らしさに一目惚れをした。


他にも女の子たちはいたのだけれど、みんなコンパなどになれている様子ですぐにお気に入りに異性を見つけてすりよっていた。
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