復活の村
のんびりとした口調で言ったものの、その目はするどくユウジくんを見つめている。


すべてを見透かしたようなその目に、ユウジくんはうつむいてしまった。


「戻ってきた死者があんな風になるなんて聞いたことがないよ」


祖母は空いている席にゆっくりと座る。


「祭りのなにかがいつもと違ったんじゃないかと、私は思うけどねぇ」


その言葉に僕もユウジくんも何も言えなかったのだった。

< 115 / 197 >

この作品をシェア

pagetop