復活の村
焦ったように言う母親に僕は咄嗟に立ち上がっていた。


「ヒトミはお風呂に行きましたよ」


説明しながら壁かけ時計に視線を向ける。


ヒトミがお風呂に行くと言っていたのは何時だっけ?


咄嗟に頭の中が真っ白になる。


1人であれこれ考えている間に時間は立ち、1時間以上経過していることに気がついたのだ。


「お風呂って、いつから?」


「えっと、1時間くらい前からだと思います」


それくらいなら長湯する人もいる。


そんなに心配することもないだろう。


だけどヒトミははや風呂だった。
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