復活の村
この状態で石段を登っていくのは不可能かと思われたが、祖母はそれをやろうとしていた。

神社へヒトミを連れていき、神主さんに謝罪するのだ。


そうすればヒトミはまた死んでしまうだろう。


だけど、それでいいのだ。


そうでないといけなかったのだから。


赤い花を自分の家に移動して不正にお守りをもらうなんて、とんでもない行為だった。


儀式に背いたらどうなるのか。


その恐ろしさは孫のユウジにはちゃんと伝えてきたつもりだった。
< 134 / 197 >

この作品をシェア

pagetop