復活の村
「うん、そうか」


僕はまた頷いた。


ユウジくんの額に汗が滲んでいる。


今日も暑くなりそうだ。


そろそろ帰ったほうがいいかもしれない。


ここにいても祖母の遺体はもう無いし、葬儀の準備も手伝わないといけない。


「お姉ちゃんが殺したんじゃないと思うんだ」


その言葉に僕はゴクリと唾を飲み込んだ。


生暖かい風が吹き抜けていき、それは祖母の血の匂いを混じらせていた。


「……おばあちゃんはどうしてここに来たと思う?」


「それはきっと……神社にお姉ちゃんを連れていくためだと思う」


ユウジくんは視線を伏せたまま返事をする。


「おばあちゃんはあヒトミと一緒にいた。それで、野生動物に襲われた」
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