復活の村
ヒトミの素行が悪化し始めてから、ユウジくんの元気はなくなっていた。


笑わなくなったし、夜もあまり眠れていないようだ。


自分のせいだと強く思い、反省しているのもわかる。


だけどそれじゃなにも解決しないのだ。


「そうか。それで、おばあちゃんはヒトミが無理やり蘇らされたことに気がついたんだな。虫を料理に使ったり、熱湯みたいに熱い風呂に入ったりしたからおかしいと思ったんだ」


ユウジくんは頷いた。


「でも、そういうことが起きるってことはわかっていたってことだ。つまり、前例があったってこと」


僕は力を込めて言った。


前例がなければ、無理やりよみがえらされた死者がどうなってしまうのか、知りようがないからだ。


「神社へ行って神主に話を聞く。もうそれしかない」
< 160 / 197 >

この作品をシェア

pagetop