復活の村
僕と一緒にいればきっと大丈夫。


あれほどヒトミのことが怖かったのに、今はそんな気がしてならなかった。


「まずい、操られている」


神主さんがわけのわからないことを言い出した。


僕が誰に操られているって?


僕は自分の意思でヒトミとともに帰ろうとしているだけだ。


それは誰にも邪魔させない。


「目を覚ませ! こいつはただの化け物なんだぞ!」


僕はヒトミの頬に触れた。


とても冷たくてまるで死者のような体温。


触れた場所はブヨブヨと気持ちの悪い感触がして、弾力は感じなかった。


これはなんだ?


僕は何に触れている?
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