復活の村
☆☆☆

「この小川の上流から水を貰っているの」


敷地を出て右手にある細い路地を行くとチョロチョロと水の音が聞こえてきた。


それを目指して歩いていると、透き通る小川が現れたのだ。


「すごくキレイな水だね」


僕はしゃがみこんで小川に手を突っ込んでみる。


さっき洗い物をしたときに感じたあの水と同じだった。


「そうでしょう? ここの村の人たちはみんな、あの山から水を引いているの」


少し視線を上げれば小高い山が近くにある。


それは隣の県との境目にもなっているみたいだ。
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