復活の村
「そうだね。信じている人はいないと思う」


ヒトミがそう言って笑ってくれたので、ようやく寒気が背中から消えていった。


この時ヒトミが真顔で『本当のことよ』なんて言っていたら、僕は逃げ帰っていたかもしれない。


「祭りは復活祭って呼ばれているの。なんだか雰囲気違うでしょう?」


「そうだね。死者を蘇らせるにしてはひねりがない名前だ」


2人して声をあげて笑う。


しばらく歩いているうちにいつの間にか小高い丘の上に出てきていた。


そこは広い野原で等間隔でへらべったい石が立っている。


「ここは?」


「墓地よ。この村はまだ土葬なの」


そう言われて見てみれば石には名前や年齢が掘られているようだ。
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