復活の村
「ユウジ? あまり口には出さないけれど、多分喜んでるわ。あの子が自分から率先して宿題を早く終わらせるなんてこと、今まで1度もなかったもの。きっと、あなたの長く話しがしたいと思ったからよ」


それは本当のことかどうかわからなかったけれど、それでも嬉しく感じた。


晩ご飯の片付けもユウジくんと2人でやったし、その時に最近学校で流行っているゲームの話やもうすぐやってくる受験の話もしてくれた。


少なくても僕のことを嫌ってはいないみたいだ。


「ここへ来てよかったよ。ヒトミの家族に会えてよかった」


「そう言ってくれると嬉しい。今度はケイタの実家に連れて行ってくれる?」


「もちろんだよ」


僕は頷き、夜は更けていったのだった。

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