復活の村
☆☆☆

ヒトミが死んだのは僕のせいだ。


僕がヒトミを殺したようなものだ。


いくら自分でそう思ってみても、村の人たちは誰も僕のことを責めなかった。


ヒトミの体がキレイにされて家に戻ってきたときも、これが本物の死体であると理解した後も、誰もなにも言わない。


僕に早く出ていけとも言わない。


いっそ、責められた方が楽なのに。


ヒトミの葬儀は明日行われることになったが、僕は自分が参加する資格などないと判断した。


廊下に立っていても、村の人達が手伝いに来てくれていて僕にはやるべきことがない。


時々忙しそうに立ち働く人にぶつかられるくらいなものだった。
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