復活の村
それはただの祭りの話しで、本当に死者が復活するわけじゃない。


そう説明しようと思ったけれど、ユウジくんの目がギラギラと光りだしたのを見て口を閉じた。


「少し話があるんだけど、いい?」


「い、いいけど……」


今まさに帰ろうと思っていた僕は、ユウジくんの部屋へと移動していた。


ユウジくんの部屋は高校生の男の子らしく乱雑で、雑誌や漫画本が散乱していた。


それでも勉強机の上だけは整理されていて、ちゃんと勉強していることを伺わせた。


「そこに座って」


ユウジくんに促されて僕はベッドの端に座り、ユウジくんは勉強机の椅子に座った。


「お祭りの方法は聞いた?」
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