復活の村
それを台無しにしようとしているのか。


僕は何も言えなくなってユウジくんを見つめた。


「花を奪って、この家の玄関に飾っておくんだ。そうすればみんな、お姉ちゃんが復活に選ばれたと思ってくれる」


「そんな単純なことかな?」


神主さんにはきっとすぐにバレてしまう。


それに、夕方まで家を出るなと言われて誰もがそれを守るとも思えない。


不足の事態だって考えられる。


「もしかしたら、そんなことをしなくてもお姉ちゃんが選ばれるかもしれない」


そう言われると反論はできなかった。

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