復活の村
☆☆☆

静かな昼食が終わったあと僕は再びユウジくんの部屋を訪れた。


窓から外を確認してみても、まだ外へ出ている人の姿はない。


また、この家から出て行った人も1人のいないようだった。


どうやら僕が考えていたよりもずっと、この村の祭りに関して誰もが真剣に考えているのだということがわかってきた。


「そろそろ出よう」


ユウジくんが緊張した声色でそう言い、窓からロープのハシゴを垂らした。


「もしもバレたらどうなる?」


「……わからない。僕もこの祭りに参加するのは初めてなんだから」


そんな調子でよく家から出るつもりになれたな。


そう思ったが、今はユウジくんの言葉に従おうと考えているので黙っておいた。
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