復活の村
神主の姿はどんどん小さくなっていき、ついに見えなくなってしまった。


その瞬間ユウジくんは家の影から飛び出した。


そのまま真っ直ぐ飯田さんの家の玄関へ向かう。


「この花をうちの玄関先に移動するんだ」


つきさっき神主さんが置いたばかりの花を手に取る。


そのユウジくんの手は微かに震えていた。


「よし、行こう」


ここまで来たらもう引き返せない。


僕はユウジくんを急かすようにして、家へと急いだのだった。
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