復活の村
さっきの石段を最後まで登りきったことと言い、ヒトミの祖母は本当に足腰が強いみたいだ。


トロトロと走る車を追いかけて3人歩き、どうにか森の入口までたどり着いた。


ここから先は車が通ることはできない。


車から降りてきた父親は、ヒトミの体をおんぶして歩き出す。


細身のヒトミだけれど意識のない人間はとても重たいを聞く。


ヒトミの体はなんども背中からずり落ちてしまいそうになり、その度に立ち止まってかつぎ直すことになった。


そうして進んでいると、あっという間に森の中は暗くなってしまった。


太陽が陰り、木漏れ日が刺さなくなる。


気温がグッと下がってきて汗が冷やされ、今が真夏だということを忘れてしまいそうになった。

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