お前は俺の指示に従え〜意地悪な外科医との契約結婚
スマホに電話番号が登録させていると言う事は、それなりの知り合いだよね。

結婚した事知られると困る場合だってあるし、契約って説明するのもおかしいよね。

それからしばらくして、安藤さんの部屋のインターホンが鳴った。

「梨花、梨花」

最上さんは部屋のドアを開けて、私に近づいて来た。

「足、見せろ」

「なんでこんな状態になった、説明しろ」

私が答えに困っていると、安藤さんが口を挟んできた。

「主治医交代したいってさ」

「安藤、なんで梨花がお前の部屋にいるんだ」

「梨花ちゃんとどう言う関係だよ」

「梨花は俺の妻だ」

「妻?お前、結婚したのか」

安藤さんは凄い驚きの表情を見せた。

最上さんが結婚するってそんなに驚く事なんだ。
「梨花は連れて帰る」

「ちょっと待て、という事はお前の病院からあの公園まで歩いたって事か」

そう言って安藤さんは私を見た。

そして大きなため息をついた。

「梨花ちゃん、それは無謀ってもんだよ、なんでタクシー使わなかったんだ」

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