私、夢を叶えますっ!

「えぇーっ。行こうよっ。すっごいカッコいいんだからぁ。

唯のために、このチケット取ったんだからっ!」

と一歩も引く様子のない、愛ちゃん。

(私のためなんて、100%あり得ないしっ)

ZENのメンバーは3人とも確かに顔は悪くないっ。

でも、アイドルなんて、所詮は作られた存在。

そんなのに、夢中になるなんて私はごめんだし。

(よしっ、私だって今日は負けないぞっ!!)


「やだっ。行かない。他を当たってよっ!」

と私。

(どうだっ!参ったかっ!)


「ゆ~ぃ、お願い。その日他に行ける人いなくて・・・

最後の頼みなんだょぉ。」


と愛ちゃん。

おっとぉ~、出ました・・・愛ちゃんの必殺技泣き落とし作戦・・・


これに何度KOされたことか・・・


ん?

「ってか、やっぱり私誘われたの最後だったんじゃんっ!」


と遅ればせながら突っ込んでみる私。

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