私、夢を叶えますっ!
「それでは、最後に圭(ケイ)から一言っ!」
司会者に促されると、圭のドアップになる。
(ぅわーっ、こんなに端正な顔立ちの人初めてみるよぉ。
そりゃ、人気あるのもチョット理解できるかも・・・)
何て不覚にも思ってしまった私。
(でも、こいつも作られた存在、アイドルの仮面を被っているだけ。
どうせ、事務所にでも用意された綺麗事をセリフのように言うだけでしょうっ!)
そう思ってた。
「僕は・・・」
言葉に詰まって、沈黙になる。
「圭っ!どうしちゃったのぉ?」
心配そうにテレビに話しかける愛ちゃん。
(おぃおぃ・・・)
そう思いながらも、私は圭から目が離せなかった。