幼なじみの彼女
「壱斗ちゃん!えへへ。友達と来ちゃった!」
この聞き覚えのある声。
はッと後ろを振り返ると、そこには、エヘヘと笑う苺とその友達らしき女の子の姿がある。
…マジかよ。
予感は見事に的中し、俺の口からは大きな息が漏れた。
「えー?壱斗くんの彼女?」
「うわっ、お前そういうの言って紹介しろよ」
クラスの奴等が騒ぎだす。
面倒くせ。そう思いながら、苺達を廊下に連れ出した。
「苺ぉ……お前、なんで来たんだよ?」
まぁ来るなとも言ってないけど。苺ならボンヤリして気付かないと思ったのに。