幼なじみの彼女
苺の友達の由香ちゃんからは、痛い程の視線が降り注いでくる。
「由香ちゃん可愛いねぇ」
でた!悠太のナンパ癖。
でも、この空気の読まない発言に正直助かった。
苺の事だから、普段の俺の態度とか、この由香ちゃんとやらに色々相談とかしているのだろう。
「学校案内してあげるよ」
悠太はそう言って、目の前の苺達に口許を緩めた。
「じゃぁ、お願い」
と、苺の友達もニッコリ微笑みを見せる。
「おい、壱斗も行こうぜ」
「おいっ、店番は?」
「正樹に任しときゃいいべ」
そう言うと、悠太は俺に背を向けた。
……確かに。
ま、午前の当番は終わったしいいか。
なんて気楽に考えて、4人で教室を後にした。