ユメミルハチミツコ~意地悪上司と秘密の関係!?~
「お前、まだ違う部署希望か?」
「……はい」
「そうか」
「馬も可愛いですけど」
「けど?」
「でも、いつかはファッション雑誌の編集部に行きたいです」
「ま、夢は大切だからな」
フッと笑うこの人に見とれてしまえば、
「あ……、」
一瞬で唇を奪われる。
私の顔を貪るように、先輩の薄い口元が開かれて。何度も音を立てて吸われる。
その度に頭が沸騰して、胸がギュッとなる。
「せっ、せんぱ……」
これ以上は駄目だって分かってる。
先輩の大きな手が私の後頭部に回されて、反対の手で腰をロックされるから、逃げることなんて出来ない。
「……こころ」
いつもの怒鳴り声とは考えられない位に、甘くて掠れた声のトーンが耳に響いた。