無理、俺にして
「似合うっしょ」
前髪につけているヘアピンを指差しながら、片目を閉じてニッと笑う。
「ぎゃんかわ、嫁に欲しい」
「藤沢紫乃になっちゃう。仕事も家事もしなくてい?」
「毎日パンでもい?」
フジと抱き合いながらそんな会話をすると、たっつんがげえっと顔を青ざめる。
は? 解せぬ。
「それにしても赤組なのに青いピンかよー。オリちゃんもしかして青組の応援してる?」
「今世間で大流行中の差し色ファッションというやつにゃ」
フジの肩に顎を乗せて、ぼーっと目の前で行われている競技を眺めている秋音へ視線をうつす。
「……俺の髪とおそろい」
「!!」
その言葉の意味を理解したのか、秋音はバッと俺の方を見た。
ニッと口角を上げると、少しふてくされたようにわかりやすく口をとがらせる。
なぁ秋音よ、
お前は俺の事好きって言ったくれたけどサ。
俺も、キミのそういう素直でわかりやすくて真っ直ぐなとこ、好きだヨ。
心の中で俺がなんて思っているかなんて分かるはずもない秋音は、いつになく真面目な顔で俺を真っ直ぐ見つめてきていた。
前髪につけているヘアピンを指差しながら、片目を閉じてニッと笑う。
「ぎゃんかわ、嫁に欲しい」
「藤沢紫乃になっちゃう。仕事も家事もしなくてい?」
「毎日パンでもい?」
フジと抱き合いながらそんな会話をすると、たっつんがげえっと顔を青ざめる。
は? 解せぬ。
「それにしても赤組なのに青いピンかよー。オリちゃんもしかして青組の応援してる?」
「今世間で大流行中の差し色ファッションというやつにゃ」
フジの肩に顎を乗せて、ぼーっと目の前で行われている競技を眺めている秋音へ視線をうつす。
「……俺の髪とおそろい」
「!!」
その言葉の意味を理解したのか、秋音はバッと俺の方を見た。
ニッと口角を上げると、少しふてくされたようにわかりやすく口をとがらせる。
なぁ秋音よ、
お前は俺の事好きって言ったくれたけどサ。
俺も、キミのそういう素直でわかりやすくて真っ直ぐなとこ、好きだヨ。
心の中で俺がなんて思っているかなんて分かるはずもない秋音は、いつになく真面目な顔で俺を真っ直ぐ見つめてきていた。