無理、俺にして
***
折原くんの後を追って着いた先は、私の隣の教室。
……いつも、折原くんがいる教室だ。
自分が通う教室とは違う匂いが鼻をかすめて、少しドキドキする。
「おーい、こっち」
教室の奥、窓側の席に立つ折原くん。
もしも同じ教室だったら、私の席の一個前の席だ。
そんなことだけでも嬉しくなって、同じクラスだったらいいのにって勝手に悲しくなる。
「おいで」
「は、はい……!」
誰もいない教室で静かに優しく響く折原くんの声は、聞いててとても心地が良くて。
気付けば折原くんのすぐ目の前まで足を進めていた。
まるで魔法で引き寄せられているみたい。
「はい、これ」
「え?」
折原くんから、何かを渡されて。
反射的に受け取ってしまい、視線を落とせば。
「え、えっ!? これって……!!」
「SSRオリくんのTシャツ」
「な、ああ……っ!?」
「失礼な。まだ登校の時しか来てないからそこまで汚れとらんよ」
「違うそうじゃないよっ!!」
折原くんの後を追って着いた先は、私の隣の教室。
……いつも、折原くんがいる教室だ。
自分が通う教室とは違う匂いが鼻をかすめて、少しドキドキする。
「おーい、こっち」
教室の奥、窓側の席に立つ折原くん。
もしも同じ教室だったら、私の席の一個前の席だ。
そんなことだけでも嬉しくなって、同じクラスだったらいいのにって勝手に悲しくなる。
「おいで」
「は、はい……!」
誰もいない教室で静かに優しく響く折原くんの声は、聞いててとても心地が良くて。
気付けば折原くんのすぐ目の前まで足を進めていた。
まるで魔法で引き寄せられているみたい。
「はい、これ」
「え?」
折原くんから、何かを渡されて。
反射的に受け取ってしまい、視線を落とせば。
「え、えっ!? これって……!!」
「SSRオリくんのTシャツ」
「な、ああ……っ!?」
「失礼な。まだ登校の時しか来てないからそこまで汚れとらんよ」
「違うそうじゃないよっ!!」