無理、俺にして

「お?」


どうしてこんなところに、この人が。


「ふむ」


圧倒的人気者のあっくんといつも一緒にいる……

あの、折原紫乃がどうして。


「『教室のカーテンに隠れキス』」


どうして私の秘密を……


「っ!?!?」

「……とな」


とな、じゃなくて!!!!


「ぎゃっ!?」


なんと、折原紫乃は私の秘密のノートを手に不思議そうに私を見てきていた。

い、い、いつの間に!?

というか、やめて!? 見ないでっ!?


「か、返して!!」

「おっと」


つかみかかる勢いでノートを取り返しにいったのに、折原紫乃はそれをひらりと躱す。

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