無理、俺にして

とぼけてるのかからかってるのか、本当に勘違いをしてしまったのか
この期に及んでこんな読めない反応をするなんて、やっぱり折原くんは意地悪だ。


「もう……!!」

「っ」


私は、腕を折原くんの肩より上に伸ばして、ふわりと抱きしめる。


「……私は、男の子と、じゃなくて……好きな人と……『折原くん』と、したいの」

「……」


言った!!

ちゃんと、言えた!!

これなら折原くんも誤解なんてしないで私の気持ちちゃんと分かってくれたはず。


ドキドキしながら、折原くんからの返事を待つ。


「……」


……待つ。


「……」


……あれ。

いつまで経っても、折原くんは何も話さない。

けど、自分から抱きしめてしまってるため、顔も見えない。


「……折原くん?」


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