無理、俺にして
*紫乃side*
胸に顔をこすりつけて泣き出されて
ちょっとどうしたらいいか分からなくて、自分がださくて情けなくなる。
いつか、教室の前でこうやって泣き出すこいつを見たときも、ちょっと焦っていた。
困る。
こんなに大切にしたいと思えた女の子、初めてだから。
「……ゆめ」
「……」
両手で、大粒の涙で頬をぬらす彼女の顔を挟んで、そのままこっちを向かせる。
ちゃんと泣き顔も見ておきたいなんて言ったらキミは、怒るかもしんないね。
順番は守りたかったけど、最後の最後で我慢できなくてごめん。
「俺の彼女になって」
そして、ノートに書いてあることも
それ以外のことも
それ以上のことも
他の誰でもない、俺とお前の二人で。
「ほんで、ゆめがしたいこと全部、俺としよ」
「~……っ!!」
くしゃっと顔が歪んで、細められた目から涙がまたこぼれる。
指でどれだけ優しく拭っても終わりがない。
いざ泣かれると焦るくせに、
俺の言葉で、俺のことでこんなふうに泣いてくれる彼女が、かわいくて愛しいなんて。
これは、夢なんじゃないかと思う余裕もないくらい
「折原くん、大好き……!!」
「っ、うん」
……幸せが溢れて止まらない。
胸に顔をこすりつけて泣き出されて
ちょっとどうしたらいいか分からなくて、自分がださくて情けなくなる。
いつか、教室の前でこうやって泣き出すこいつを見たときも、ちょっと焦っていた。
困る。
こんなに大切にしたいと思えた女の子、初めてだから。
「……ゆめ」
「……」
両手で、大粒の涙で頬をぬらす彼女の顔を挟んで、そのままこっちを向かせる。
ちゃんと泣き顔も見ておきたいなんて言ったらキミは、怒るかもしんないね。
順番は守りたかったけど、最後の最後で我慢できなくてごめん。
「俺の彼女になって」
そして、ノートに書いてあることも
それ以外のことも
それ以上のことも
他の誰でもない、俺とお前の二人で。
「ほんで、ゆめがしたいこと全部、俺としよ」
「~……っ!!」
くしゃっと顔が歪んで、細められた目から涙がまたこぼれる。
指でどれだけ優しく拭っても終わりがない。
いざ泣かれると焦るくせに、
俺の言葉で、俺のことでこんなふうに泣いてくれる彼女が、かわいくて愛しいなんて。
これは、夢なんじゃないかと思う余裕もないくらい
「折原くん、大好き……!!」
「っ、うん」
……幸せが溢れて止まらない。