無理、俺にして
詳しく聞きたいなり
翌日。
ノートを返してもらうために折原くんを探していたけど、これが全く見つからない。
授業中にこっそりあっくんと手紙交換で折原くんのいそうな場所を聞いてみたけど「オリくん神出鬼没だからw」と返ってきてしまいお手上げ状態。
もう頭の中は折原くんを見つけてノートを返してもらうことでいっぱいだよ……。
見つけてもあの折原くんが簡単に返してくれるとは思わない。
最悪だ~……。
あと少しでお昼休み。
チャイムが鳴ったらすぐにでも折原くんのいる教室にいけば会えるはず……!!
なんて思って、ふと気付いた。
「……え、折原くんに用事?」
「アンタみたいなのが折原くんに何の用があるっていうのよ」
「ちょっと、紫乃くんに用があるなら私を倒してからにして?」
折原くんの教室に行こうものなら、こうした女子の固いガードが待っているはずだ……。
そりゃそうだよ、私みたいなのが折原くんを呼び出しなんて、絶対に変な噂がたつに決まってる。
――キーンコーン……
「……!!」
チャイムが鳴ってしまった。つまり、昼休みの始まり。
仕方ない……1回だけ頑張るしかない……!!
決心が揺らがないうちに立ち上がる。