無理、俺にして

「え、と……だめ、ではないけど」

「うん」

「俺が……嫌、かも」

「どうして？　折原くんってそんなに怖い人？」

「……っえ、と」


どんどんあっくんが私から目をそらすものだから
負けじとあっくんの目と合うように視線を追いかける。


「オリは、いい奴！！」

「わっ」


私との距離を開けるためか、両肩をつかんでぐっと腕を伸ばしたあっくん。

でも、やっぱり顔は下を向いたままで、私と目を合わせてはくれなかった。


「いい奴だし、親友だけど……っ」

「うん」

「……っ、ライバル、だから」

「ライバル」

「ゆめちゃんと、仲良くなって欲しくない」

「？？？」

「ああもうそうなると思ったから言わないでおきたかったのに！　ゆめちゃんが悪いよ！！」

「えっ、ご、ごめん！？」


なんだかもうあっくんが何を言っていて、何を私に伝えたいのか全然わからなかった。

とりあえずさっきよりは普通に話してくれたからいいんだけど……。