龍臣先輩は今日も意地悪

遥輝という大きな一本の柱を失った私にもはや今価値はない。



“ 好き ” っていう感情、大切だったんだなぁ。



遥輝とちゃんと付き合ってた時は毎日幸せで、遥輝に会いに学校に来てたくらいだった。


毎日がキラキラしてたんだ。




今はもう、ただ授業を受けに来てるだけ。





「こら、怖い顔しない」


「…生まれつきです、たぶん」


「ったく、折角の可愛い顔が台無しだよ」




こんなチャラ男の言うことに一喜一憂するほど私は軽くない。



でもすぐにネガティブになる私を救おうとしてくれてるんだとしたら、この人は悪い人じゃない。



まあ美味しいアイスは食べたいから、とりあえずついて行くことにしよう。



< 45 / 155 >

この作品をシェア

pagetop