龍臣先輩は今日も意地悪
*

お風呂から出て、寝る準備を整えてベッドにあがる。



いつぶりかにスマホを開くと、見覚えのない写真が表示された。



「…ふっ、人のスマホで何やってんだか」



いつの間に撮ったのかわからない。



たぶん、私がスマホをテーブルにおいてパンケーキを食べている間だろう。



パンケーキを食べる私と、隣でカメラに向けてピースする龍臣先輩。



龍臣先輩といる時間は不思議だ。


特に何かについてずっと話してるわけじゃないのに、時の流れが速く感じる。



辛いことも、全部忘れて。





「__よし、決めた。」




ずっと覚悟が決まらなかったことに、ようやく終止符を打とうと思った。




[放課後話したいことがあるので少し時間が欲しいです]




メッセージを送り、眠りにつく。



明日、私は一歩前に進もうと思う。




もう怖がって黙るのはやめた。

自分から動こう、もう待つのもやめる。



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