龍臣先輩は今日も意地悪
*
「…話って、どうしたの」
朝起きると、[放課後裏庭で]とメッセージが入っていた。
最近眠りが浅かったのが嘘みたいに、今日はよく眠れた。
そして夢に遥輝と恋奈先輩が出てくることもなかった。
終わりにするって、決めて寝たからだろうか。
「ねぇ、遥輝」
「…なに?」
目、合わせてくれないんだね。
裏庭に来たら遥輝はすでにベンチで待っていた。
私が来ても、よおと俯いたまま挨拶しただけ。
私の話なんて、今更君にはどうだっていいのだろうか。
「私に何か、隠してることない?」
「…は?」
ようやく顔を上げた遥輝。
思いもよらない発言だったのか、目を見開いている。
いま、頭にはなにがよぎってる?
恋奈先輩のこと、考えてるのかな。
「私さ、見ちゃったんだよね。図書室から部室棟ってすぐ近くなんだよ」
嫌な予感が当たってしまったかのように遥輝が唾をのんだ。
ようやく、気づいたんだ。
私がきみの浮気に気づいてるってこと。
「…話って、どうしたの」
朝起きると、[放課後裏庭で]とメッセージが入っていた。
最近眠りが浅かったのが嘘みたいに、今日はよく眠れた。
そして夢に遥輝と恋奈先輩が出てくることもなかった。
終わりにするって、決めて寝たからだろうか。
「ねぇ、遥輝」
「…なに?」
目、合わせてくれないんだね。
裏庭に来たら遥輝はすでにベンチで待っていた。
私が来ても、よおと俯いたまま挨拶しただけ。
私の話なんて、今更君にはどうだっていいのだろうか。
「私に何か、隠してることない?」
「…は?」
ようやく顔を上げた遥輝。
思いもよらない発言だったのか、目を見開いている。
いま、頭にはなにがよぎってる?
恋奈先輩のこと、考えてるのかな。
「私さ、見ちゃったんだよね。図書室から部室棟ってすぐ近くなんだよ」
嫌な予感が当たってしまったかのように遥輝が唾をのんだ。
ようやく、気づいたんだ。
私がきみの浮気に気づいてるってこと。