龍臣先輩は今日も意地悪
まあ放課後の図書室なんてそんなに忙しくないからあまり気にしたことがなかったけど、いざ目の前に現れるとちょっとムカついた。



「いやぁ、委員決めのHRの間寝てたら勝手に図書委員にされちゃってさぁ。無理ですって言ったんだけどね」



うわぁ。不良だ。


私が苦手な人種だ。




「え、今あからさまにドン引きしてるよね?」


「当たり前じゃないですか」



「はは、素直だね有明咲結チャン」





先輩はカウンターにいる私に歩み寄ってきた。



正直、来ないで欲しいと思ったけど。





「なんで私の名前知ってるんですか」


「きみ美人で結構有名だからね。聞いたことある」





私が有名?なんのことだか。


委員会のことか何かで聞いたことあるとかだろう。




こんなチャラそうな人に美人だなんだ言われたって一ミリも嬉しくない。


きっといつも息をするように女の子相手に言ってるんだろうな。



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