慶ちゃんが抱いてくれない!
自分のベッドの横に真穂が寝る用の布団を敷いて寝る準備をする。
冬休みに入ってから真穂と2人だけで話すのは初めてだ。
真穂の寿命が30年になれば一緒にいられる時間限られてるから出来るだけ一緒にいたいんだろうけど慶次君、真穂にずっとベッタリだからな。
「へへっ!楓ちゃんのお家にお泊まり楽しい」
「真穂なら集まる時じゃなくてもいつでも泊まりに来ていいよ」
「本当?」
「うん…電気消すね」
2人とも布団に入って電気を消した。
「…クリスマスイブの時慶次君とは何も無かったの?」
「あー……何も無いって事はなかったけど……最後までは出来なかったんだよね。魔力ない魔女になる事決めたのあの日だったから……慶ちゃんもすぐに覚悟出来なくてごめんって」
「そう……うん、慶次君が一番ツラいかもしれないけど、真穂はその選択で良いと思う…誕生日までまだ時間あるし慶次君も分かってるはずだから大丈夫だよ」
「ん……。そうだ、楓ちゃんは春からどうするの?」
「何が?」
「武蔵君、春には卒業するでしょ?私達と違うし武蔵君と大学通うの?」
「何で武蔵君が出てくるのよ」
「だって付き合ってるでしょ?慶ちゃんと2人は絶対付き合ってるよねっていつも話してるよ!武蔵君に聞いてもはぐらかされちゃうし」
「あれよ、友達以上恋人未満みたいな…ほら、武蔵君受験あるし」
「そっか、武蔵君流石に今は忙しいもんね」
武蔵君は国立の薬学部を受験するようで、最近はデートの時もよく勉強している。
こんな時期なんだしデートも控えればいいんだけど、武蔵君にデートをしたいと言われたら断れなかった。
まぁ、武蔵君の事だから本当に勉強しないといけない時は誘わないようにしてると思うけど。