慶ちゃんが抱いてくれない!
呪いを解く方法は…
「楓ちゃんに掛かってる呪いもしこれだったら解く方法ってこれなのかな?想われ人…?接吻……?」
「想ってくれてる人とのキスって事か……ん?違う…真穂!違うぞ!俺は真穂以外好きな女いないから!」
「慶ちゃんの事疑ってないよー」
「慶次……動揺し過ぎだよ。まだこれって決まった訳じゃないし」
ページを捲った時だ。
「あっ!楓ちゃんの目の色これだ!」
「え?これ?」
「ここのページ……製薬の配合失敗みたいな書いてあるぞ」
「呪解」に→が書かれていて接吻相手……永遠…想ふ…?
「わかった!製薬に失敗すると、呪いを解く為にキスした相手の事を永遠に好きになるって事だ!」
「そうか。100年間失明じゃなくて100年後に、失明するのかもしれない」
そうか…楓ちゃんがこんな魔法薬作るのは好きになった男の為だったのかもしれない。
・デートは99年ぶりと言ってた。
・特に気持ちに影響がある魔法薬は俺達くらいの年齢が効きやすいのは知っている。
・勉強するわけでもないのに楓ちゃんが高校生になった。
楓ちゃんの意図が見えてきた。
魔女が18歳になる時に魔力を持たない魔女になりたいと思った時に真穂みたいに決まった相手がいない場合の方法と同じ方法を取ろうとしたんだ。
「情報が多過ぎて混乱してきた……つまり……あああぁ!楓ちゃんが慶ちゃんの事!?」
「だから!俺は真穂以外興味ないって言ってんだろ!?呪いを解けるのは南條の事好きな相手限定なんだろ?」
「あっ!そっか!その事忘れてた!じゃあ、楓ちゃん呪いまだ解けてないのかな……?」
今の真穂と慶次のやり取りを見ながら次のページを捲ってそこに書いてある事を見てハッとした。
「あ……そうか、わかった……。真穂、ごめん!楓ちゃんのところ行ってくる!ここの片付け頼んでもいい?」
「片付けは大丈夫だよ!楓ちゃんの居場所わかるの?」
「うん、行ってくる」
俺は急いで真穂おばあちゃんの家をあとにした。