慶ちゃんが抱いてくれない!
「Zzz……ん」
カーテンの隙間から差し込んで来た朝日が眩しくて目が覚めた。
今何時だろ……?
反対側に体を向けると隣りで武蔵君が眠っている。
私も武蔵君も何も着ていない。
「ン……楓ちゃん……おはよう……もう朝?」
「おはっ……おはよう……」
私は急いでまた壁の方を向いた。
そうだ……そうです。
昨日……あの後キスの猛攻撃に遭って、武蔵君がすっごく甘えてきて……何だか上手い事誘導された気もするけど、ベッドに入るやいなや……頂かれてしまった……。
昨日は部屋も暗くて顔もよく見えてなかったし、夢中だったから幸せな気分で事を終えたけど……今は部屋明るくて……恥ずかしくて武蔵君の顔見れない。
すると武蔵君に後ろから抱き締められる。
「……楓ちゃん、体大丈夫?久しぶりなだけで初めてだと思わなくてどんどん進めちゃってごめんね」
「そういうの言わなくていいからっ……237年も生きてるのに……経験ないなんて……恥ずかしい」
「恥ずかしいなんて事ないよ、俺は楓ちゃんの初めての人になれてすごく嬉しかった」
私はクルっと武蔵君の方を向いて頬にキスをした。
「わ、私も……武蔵君が初めての人で良かった……」
「あー……副反応あればよかったのに……ずっと楓ちゃんの気持ち独占したい」
副反応がなくてもずっと武蔵君の事好きかもしれない……!