慶ちゃんが抱いてくれない!
慶ちゃんは私の顔をジッと見ると私の頬を指で拭った。
「……泣いた?」
「え……ううんっ……泣いてないよっ」
「そうか……」
それ以上は聞いて来なかった。
慶ちゃんは渡したチョコとクッキーをテーブルの上に置く。
「これはあとで味わって食べる事にする、今食べたら半分真穂に取られそうだし」
「ええっ!?私があげたやつなのに取らないよー……ん」
慶ちゃんは唇にキスをしてくれて、一度離れると角度を変えて今度は深いキスになる。
そしてソファに押し倒されて、慶ちゃんは私の上に覆い被さるとまたギュッと抱き締めてくれた。
「真穂……遅くなってごめん……覚悟決めた」
「……ううん……慶ちゃん……私の事大事に想ってくれてありがとう……」
唇をキュッと閉じて泣かない様に堪えて慶ちゃんの首の後ろに手を回してギュッとする。
キスをして、慶ちゃんの手が服の中に入ったかと思うと慶ちゃんは手を止めた。
「……場所……ここじゃない方が良いか?何処か良いホテルとか予約を」
「慶ちゃん……今日はもう愛してくれないの?」
慶ちゃんの気が変わったのかと思って不安になってそう聞くとまたキスをしてくれて……。