慶ちゃんが抱いてくれない!
「確か先週だったかな?花沢さん、教室で魔力を暴走させた時…周りの女子達の視線も気にせずに他の男子達押し退けて花沢さんを連れ出してたじゃない」
「あれは!真穂が抱き着かれてたから!」
「慶次君って慶次君に集まってくる女の子達を不器用ながらも無下にしないのは、花沢さんの為でしょ?過去に女子同士の面倒臭いイザコザでもあったんじゃない?ずっと気を付けてた事なのに、花沢さんの魔力暴走した時目の色変わって一直線だったよ」
南條が言ってる事が全部図星過ぎて困る。
長年生きていたから人間の行動に対して詳しいのか、それとも魔女の魔力で過去を見る力とかあるのか?下手な事が言えない。
「…ついでに言うと、慶次君人間の女の子にモテる呪いもかかってる」
「は!?何で!?そうだよな…何で大した取り柄もない俺にばっかり女が寄ってくるのかと思ってたんだよ…!」
と、いう事はその呪いをかけたのは真穂のおばあちゃんか…?
真穂がそんな器用な物作れるとは思えないし。
いつの間に…っていうか、何で俺にそんな呪いをかけられてたんだ…?
「何の取り柄もないのに?そう?私は、ぶっきらぼうに見えて好きな子に一生懸命な慶次君良いと思うけどなぁ~。顔も悪くないし……それに優しいし」
「うるせぇ…からかうなよ。南條に優しくした覚えないし。っつーか、この流れで南條に頼むのもなんだけど…俺に掛かってる呪い消せない?」
「消せるけど」
「マジか!どうすれば消える!?」
「ふふっ…その呪い、気付かずに消えてた可能性もあったはずなのに。ほーんと慶次君は心も体も純朴な男の子なんだね」
「……は?」
「女の子とエッチすれば消えるからね」
「ナン……だと!?」
「いつかけられたか知らないけど~?慶次君が小学校同じだったっていう子が慶次君小学生の頃からモテてたって言ってたし…つまり花沢さんもだけど、慶次君も女の子の経験ないのね~」
「……クソッ!何で魔女関連は全部性交渉に繋がるんだよ!ふざけんじゃねぇよ!」
俺は近くの机を拳で殴った。