慶ちゃんが抱いてくれない!
やっぱり真穂を誘って何処かに…
急いでスマホを取って真穂に電話をしようとした。
「お!南條は来れないけど、花沢は来るって!」
「何!?真穂も来るの!?」
「あぁ。今、花沢と同じ班の奴がそう言ってる」
「ええ!南條来ないの?つまんねぇ!」
まぁ…真穂が来るなら……いいか。
「よし!花沢と仲良くなるチャンス!」
同室の小山(こやま)が高いテンションでそう言った。
「お前、クラス一緒になってからずっと気になってたよなぁ」
「だって、花沢って何気に可愛いじゃん!花沢友達少ないから慶次が幼馴染みのよしみで仲良くしてやってるみたいだけどさ……今日からは俺が花沢と仲良くしてやるから安心しろよな!」
「は?何言って…」
「そうそう、慶次モテるのに今まで彼女作らなかったのは花沢の事があったからだろ?幼馴染の事放っておけなかったんだろ?」
「そんなんじゃねぇよ!真穂には気軽に手出すな!」
「おう?娘を取られるお父さん的な感じ?大丈夫だって!花沢だって子供じゃないんだからさ!安心して子離れしなよ」
「な!?だから違うって!」
何で誰も俺が真穂の事好きだって可能性感じてないんだ!?
思わぬ展開に俺はかなり焦っていた。