慶ちゃんが抱いてくれない!
同室の奴等は女子に対して積極的な奴ばかりだ。
「あー…そうだよな。慶次にとっては花沢は娘や妹みたいな存在だもんな?大丈夫、大丈夫!俺、女にはめちゃくちゃ優しいからさ!恋愛経験も豊富な方だし、慶次のがモテるかもしれないけど女心とか俺のがわかってると思うし」
みんなの俺に対するイメージの真穂の保護者みたいな存在という、告白をすると決めた今となってはどうでもいいものが邪魔をする。
「聞けって!俺は……」
コンコンッ…ガチャ
「遊びに来たよー」
「慶次君会いたかった~!」
女子達はわらわらと入ってきて、勢い良く俺に抱き着いてきた。
げ…ノーブラ……男の部屋に来るのに無防備過ぎるだろ…わざとか?怖っ!
一番最後に真穂がキョロキョロしながら入って来て、俺と目が合うと嬉しそうに小さく手を振ってくれた。
あ……真穂、可愛……って和んでる場合じゃない!
「みんな入って入って!」
「布団の上に適当に座っちゃっていいから」
くそ……さり気なく真穂の隣りに行きたい…。