慶ちゃんが抱いてくれない!




楓ちゃんとは学年もクラスも違ったけど、化学部に入ってくれたり慶次と真穂の事を協力したりしているうちに一緒に行動する事が多かった。





多かったというよりは……俺が楓ちゃんと仲良くなりたくて一緒にいるようにしていたんだと思う。





最初は200歳以上の魔女がまだ18年しか生きてない様なガキを相手にするわけがないと思っていたし、気になっていても仲良く出来るだけで良かった。





3人が修学旅行に行った日。




いつもの様に他の部員とは別の場所で魔法薬の本を広げた時、最近いつも隣りにいた楓ちゃんがいなくて……





本のページを捲ると楓ちゃんの字で書き込みをしている部分が目に入った。





そういえばここの部分……わからなくて楓ちゃんに聞いたら楓ちゃんもわからなかったみたいで、でもわからないのは格好悪いと思ったのか何処かの国の言葉がわからないと説明するの難しいって言って保留になったんだよな。



きっと一生懸命調べてくれて今度説明してくれようとしてるんだろうな……




そういうところも全部可愛くて愛おしい。





無性に楓ちゃんの事が恋しくなってこの日はずっと楓ちゃんの事を考えていた。






楓ちゃんが化学部に入ってそんなに日にちは経っていないのにな……






俺、楓ちゃんの事めちゃくちゃ好きになってた……。




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