慶ちゃんが抱いてくれない!
いつの間にか身長も私より大きくなっていって……どんどん置いていかれていくような気がした。
慶ちゃんと付き合ってから、魔女として生きるかどうかもう一度考えてみた。
楓ちゃんとお父さんにも意見聞いて、慶ちゃんとも何回も話した。
慶ちゃんは私にずっと生きてて貰いたいって思ってくれてるのはわかってる。
将来、慶ちゃんの事を悲しませる事になるのもわかってる。
でも……
「……真穂?どうかした?」
「慶ちゃん……あのね……やっぱり私……慶ちゃんと一緒に歳取りたい…」
涙が零れてくる…。
「……慶ちゃんゴメンなさい……ヒグッ」
すると、慶ちゃんは自分のセーターの裾で私の目元を拭う。
「なんで謝るんだよ?謝る事じゃねぇって……。真穂がたくさん考えてくれてたのわかってるからさ……俺の事もすごい考えてくれてありがとな」
そう言うと、慶ちゃんは私の頭をポンポンと撫でて頬にキスをしてくれた。
「……誕生日までに何処かのタイミングでな?覚悟しといて」
「ん……。慶ちゃん」
「何?」
「キス……唇が良い…」
「ったく…調理中だっつーのに……」
慶ちゃんは文句を言いながら唇にキスをしてくれた。