唯くん、大丈夫?


……はず、なんだけど……







ザバァー!!!!


「ひゃあ!!」



ガチャンッという金属音と、走って遠ざかっていく足音。






……





トイレの個室で、水をぶっかけられた。





まだまだ寒いこの季節に水責めとは。

ひどいことするなぁ。



私は、放課後いつものように唯くんを待ち伏せしようとしたら下駄箱の靴がなくなってて、
代わりに『北校舎2階の女子トイレ1番奥』と書かれた紙を見た。

ビクビクしながら来てみたらこの有様よ。

タオルと着替えを調達せねば…



…あれ?

ドアがあかない。



…閉じ込められた!うわぁーん!



「へっくし!」



うぅ…寒い…。

このままだと風邪をひいちゃう。

上から脱出できるかな?

でも和式のトイレで踏み台にできるものがないな…

ジャンプしてみるけど届きそうにない。

くぅ〜、自分の背の小ささが憎い…!
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