唯くん、大丈夫?
唯くんが、来る…?
唯くんがこっち来る?
「……ッくゥ……」
叫び出したい衝動をこらえるも堪えきれなかった声が微かに漏れて、隣の席の高橋くんから訝しげな視線を感じる。
変なやつが隣でごめんなさい、高橋くん。
でももうすぐ唯くんが来ると思うと居ても立っても居られない。
大好きな人に、やっと会える。
はやく会いたい。
…でも、ちょっと怖い。緊張する。
直接唯くんの気持ちを聞いたわけじゃないから。
私の中の唯くんはまだ、冷たい言葉を吐いて止まってるから。
複雑な感情がないまぜになって、時間が近づくにつれどんどん心臓がはやく高鳴っていく。
どんな顔して、どんなテンションで唯くんに会えばいい?
唯くんはいま、何を思ってるんだろう。
キーンコーンカーンコーン…
昼休みに、なった。