唯くん、大丈夫?
「……家族で?」


「うん!一泊で熱海!次の週なら大丈夫だよ!」


「3月14日、家族で?」


「うん!3月14…」




…3月14日…?





「ホワイトデーは、家族で過ごすんか」


「…あら?」



唯くんの無機質な三白眼に血の気が引いていく。



「そーか。彼氏との初めてのホワイトデーは家族で。へぇ。」


「あれれ…」



唯くんが私を置いて歩き出す。



「そーかそーか。おっけー。次の週で。」






…や、



やってまった…!!!!






「唯くん、待ってください、ちょっと、その、」


「あのチョコ、本命だと思ってたんだけど…本命は父ちゃんだったか。そーか。」


「唯くん!ごめんて!ごめん!うっかり!うっかりなんだよぅ!!」


慌てて唯くんの手を引いてこちらを振り向かせる。




「!」






振り向いた唯くんは、






< 161 / 456 >

この作品をシェア

pagetop