唯くん、大丈夫?
「なるほど。そこで助けていい感じに持ってこうとしたってわけ」
「いや…その、」
唯くんはしどろもどろになる斉藤くんを冷ややかな目で見ると、窓の外から引き寄せて手荒く離した。
ガシャン!!と派手な音を立てて机に当たり、また女子たちの悲鳴が上がる。
唯くんはハー…と息をついて、腰が抜けたらしい斉藤くんを見下ろした。
その顔から獣は消えつつある。
「悪いけど…もう俺のもんだから」
……
なんて?