唯くん、大丈夫?
「…や、ちが……うん…だい、じょうぶ、大丈夫。」
唯くんが片手で口元を押さえながら言うその声は、少し上擦ってる。
なんか、見た目も声も唯くんだけど…唯くんじゃないみたいだ。
まさか双子の兄弟オチ?
そこで唯くんの手の中のスマホが鳴って、それを見た唯くんはため息をつきながら舌打ちをした。
「やられた…」
気になって盗み見ると、美琴とのトーク画面。
『忘れ物、取りに来て』
からの、
なんちゃってー!と猫がおどけるスタンプ。
そしてたった今メッセージが追加された。
『2人で飲みにでも行ってきな、就活生』
み、美琴…!
もしかしてさっき、これを企んでたの!?
「…」
スマホを見つめたまま動かない唯くんの表情は見えない。
美琴は唯くんを吹っ切れない私のために気を利かせてくれたんだろうけど
…唯くんの方は、困るよね。
「…も、もー、やだなー美琴!ほんとおせっかいだよね!あっ、唯くん、元気そうで良かった!…じゃあね!」
…美琴、ありがとう。
22歳の唯くん、そして、スーツ唯くん、
目に焼き付けました。
やっぱり唯くんは、お目にかかるだけで幸せをもたらしてくれる神様だということが改めてわかりました。
一生の宝物にします。ありがとう。
かしこ。
私は心の中で美琴に感謝を述べて、唯くんの横を抜けて階段を降りる。
唯くんが片手で口元を押さえながら言うその声は、少し上擦ってる。
なんか、見た目も声も唯くんだけど…唯くんじゃないみたいだ。
まさか双子の兄弟オチ?
そこで唯くんの手の中のスマホが鳴って、それを見た唯くんはため息をつきながら舌打ちをした。
「やられた…」
気になって盗み見ると、美琴とのトーク画面。
『忘れ物、取りに来て』
からの、
なんちゃってー!と猫がおどけるスタンプ。
そしてたった今メッセージが追加された。
『2人で飲みにでも行ってきな、就活生』
み、美琴…!
もしかしてさっき、これを企んでたの!?
「…」
スマホを見つめたまま動かない唯くんの表情は見えない。
美琴は唯くんを吹っ切れない私のために気を利かせてくれたんだろうけど
…唯くんの方は、困るよね。
「…も、もー、やだなー美琴!ほんとおせっかいだよね!あっ、唯くん、元気そうで良かった!…じゃあね!」
…美琴、ありがとう。
22歳の唯くん、そして、スーツ唯くん、
目に焼き付けました。
やっぱり唯くんは、お目にかかるだけで幸せをもたらしてくれる神様だということが改めてわかりました。
一生の宝物にします。ありがとう。
かしこ。
私は心の中で美琴に感謝を述べて、唯くんの横を抜けて階段を降りる。